【中3・4月】高専受験のはじまりは「高専どう?」のひと言から
中学3年生の春。
新しい学年が始まったばかりの4月、娘の進路について母である私から何気なくかけた「高専はどう?」の一言——
そこから、我が家の高専受験の1年が静かに動き出しました。
1年前の私は、「高専? 聞いたことはあるけど、よく分からない」。それがほんの一言から受験1年の旅に変わりました。
この記事では、中3の4月に親子で取り組んだこと・調べたこと・連絡したことを、実体験ベースで記録します。
「高専が気になっているけど、まず何から始めればいい?」という同じ立場の保護者の方に、少しでも参考になれば嬉しいです。
この記事でわかること
- 高専受験を考え始めるのは中3の4月でも遅くないのか?
- いきなり地元高専に問い合わせた理由(ネット情報に頼らない)
- 娘本人からメールを送った経緯と内容
- 4月の段階で親がやっておくべきチェックリスト
- 親子で方向性を共有するための心構え
1. 中3の4月、なぜ「高専」を提案したのか
📌 きっかけは母からの「高専っていう選択肢もあるよ」の一言。詳しく知ってたわけじゃない、“ふわっとした直感”のスタート。
娘は中学2年まで、特に強く目指したい高校もなく、ぼんやりと地元の公立高校を考えていました。
でも、「大学に行きたいのか」「何を学びたいのか」という問いには、まだ明確な答えを持っていませんでした。
そんな娘に、4月のある日、私から声をかけました。
「高専っていう選択肢もあるよ」
私自身、高専という進路を詳しく知っていたわけではありません。
ただ——
- 15歳から専門を学べる
- 就職に強く、優秀な学生が多い
- 制服がなく、校則もゆるい
という、ふわっとした情報だけは耳にしていました。
「もしかしたら娘に合うかも」という程度の直感でした。
2. 娘の反応と、最初の手詰まり
📌 娘は興味を持ってくれた、でも親子で即手詰まり。ネットだけでは情報が散らばりすぎて体系的に理解できなかった。
数学は嫌いではないし、建築に興味ある
この一言が、親子で動き出すきっかけになりました。
でも、いざ「じゃあ調べよう」となったとき、私たちは完全に手詰まり状態でした。
- 地元にあるの?
- どんな学科があるの?
- 入試はいつ?
- 難易度は?
- 塾は必要?
実は私、出身地と今の居住地が違うんです。
だから、地元の高専がどこにあるのか、どんな学科があるのか、そして娘が推薦や学力入試を受けるだけの学力があるのか——
このあたりが全部ノーマークでした。
高専受験が「高校受験とは別ルート」で特殊なのは知っていたので、塾もどう選べばいいのか見当がつきませんでした。
分からないことだらけ。
ネットで調べても情報が散らばっていて、体系的に理解するのが難しい。
高校受験の情報は本屋に山ほどあるのに、高専の情報は圧倒的に少ない——
これが最初にぶつかった壁でした。
3. 高専の仕組みは、まず「ざっくり」でいい
📌 高専は全国58校(国立51・公立3・私立4)。5年制で、就職・専攻科・大学編入の3ルート。最初はこの全体像だけでOK。
実は、高専には国立・公立・私立の3タイプがあります。
地元近くに高専がなさそうに見えても、意外な場所にあるケースもあるので、まずはタイプ別にどこにあるかをざっくり知っておくと、選択肢が広がります。
高専の種類(全国 計58校)
| 種類 | 校数 | 学校名 |
|---|---|---|
| 国立高専 | 51校 | 全国各地に配置(最もポピュラー) |
| 公立高専 | 3校 | 東京都立産業技術高専/大阪公立大学高専/神戸市立高専 |
| 私立高専 | 4校 | サレジオ高専/国際高専/近畿大学高専/神山まるごと高専 |
公立高専は都市部、私立は独自色の強い学校が多いので、国立だけを見ていると選択肢を見落とすこともあります。
※ 数字は 独立行政法人 国立高等専門学校機構 公式サイト参照(2026年時点)
高専卒業後の進路イメージ
高専の本科は5年制。卒業後は——
- 就職(大手メーカー・インフラ系など、求人倍率20〜30倍)
- 専攻科へ進学(高専内で +2年、学士号取得可)
- 大学へ編入(主に国公立大の3年次編入)
- その後、大学院へ進むルートも
つまり「高専=就職だけ」ではなく、進学ルートも豊富。
この仕組みを最初に頭に入れておくと、あとで志望校を絞るときに迷いにくくなります。
👉 仕組みの全体像を図で見たい方は、公式の学校制度解説ページが分かりやすいです。
4. まず「地元高専に直接聞く」から始めた
📌 ネット情報より先に、地元高専の学生課にメール。しかも娘本人から送信。結果、個別相談まで取り付けられました。
我が家は、「ネットで広く情報収集する」よりも先に、いきなり地元高専の学生課にメールを送ることから始めました。
なぜ最初から直接聞いたのか
ネットで調べても、情報が正しいかどうか判断できない。
古い情報だったり、違う地域の高専の話だったり、個人ブログのふんわりした体験談だったり。
それよりも、本家本元の高専に直接聞けば一発で分かる——
そう考えて、思い切ってメールを出しました。
娘本人からメールを送った
メールを送るのは娘自身にしました。理由はシンプル——
- 受験する本人が主体的に動く姿勢を示したかった
- 質問内容も「自分の言葉」で書かせたかった
親が代筆すると、どうしても親目線になってしまう。
娘が自分の言葉で書くからこそ、本気度が相手にも伝わる気がしました。
娘が書いたメールの内容(記憶を辿って)
娘が送ったメールには、だいたいこんなことを書いたと思います。
- 現在の状況:中3になったばかり、進路を考え始めている
- 調べ始めたばかりで、学科のこともまだよく分かっていないこと
- 建築に興味があること
- 高専から一級建築士は目指せるのか
- 全般的に、まだ手探り状態であること
正直、「こんな初心者の質問、迷惑じゃないかな」と不安もありました。
でも、分からないから聞く——
これが結果的に一番早かったと思います。
すぐに返信、個別進路相談の時間をいただけた
驚いたのは、返信がとても早かったこと。
そして、個別で進路相談の時間を設けていただけることになりました。
この個別相談が、その後の1年の方向を決める大きな一歩になりました。
5. 4月に親がやっておくべきチェックリスト
📌 4月時点は「扉を開く」段階。この9項目を押さえれば、5月以降のスタートダッシュが切れます。
我が家の経験から、中3の4月にこれだけやっておけば安心というリストを作りました。
- 高専の仕組みをざっくり理解(5年制・本科+専攻科・進路ルート)
- 国立・公立・私立の違いもざっくり調べる
- 地元高専のHPをチェック
- 学科の種類をざっくり把握
- YouTubeで高専の動画を観る(5本以上が目安)
- 地元高専に問い合わせメールを送る
- 娘(本人)の興味・関心を親子で言語化する
- 中学校の担任に、できるだけ早く伝える(高専受験は日程・制度が普通の公立高校と違うため、担任の先生も慣れていないことが多い)
- 家計で「もし県外進学になったら…」の試算を少しだけしておく
最後の「県外進学の試算」は、この時期にはまだ想像もしていませんでした。
でも、後になって必要になったので、早めに意識しておいて損はないと今は思います。
6. 4月の親の心構え——親が先導して調べていくスタンスをとる
📌 公立高校とは戦場が違う。親が情報の司令塔として動き、子どもを勉強に集中させる覚悟が必要。
これを書くと、甘やかしに聞こえるかもしれません。
「子どものことは子どもにやらせる」——それが健全、と考えるご家庭も多いと思います。
でも、私はあえて言います。
高専受験は、親が先導して情報収集し、親が主体的に動くスタイル でないと、まず間違いなくうまくいきません。
我が家が実際に言われたこと
娘の受験を終えた今、他の保護者や子どものいない方から「過保護じゃない?」と言われることがあります。
ですが、これは公立高校を目指す家庭を基準にした意見だと、私は思っています。
公立高校なら、学校説明会・進路資料・中学校の担任の情報で大体のことが分かります。
子どもだけでも戦える受験です。
高専受験はまったく違う戦場
高専受験は、そうはいきません。
- 全国に58校(国立51・公立3・私立4)あり、志望対象が全国規模に広がる可能性がある
- 調べれば調べるほど「絶対に高専だ!」と気持ちが強くなり、志望校を絞り切れなくなる
- 制度が複雑(推薦・学力・二次募集・最寄地受験・複数校受験・傾斜配点…)、ありがたい制度も多い一方で把握が大変
- 時間的に、中学生が自分でこれを調べ切るのは無理。部活・普通の勉強・学校行事で手一杯
親の私ですら、調べるのに相当な時間と労力がかかりました。
これを中学生本人に丸投げするのは現実的じゃない——というのが、経験してみての率直な感想です。
担任の先生は万能ではない
担任の先生は、1人の生徒にかかりきりになれません。
30人のクラス、30通りの進路。
頼りすぎると情報が遅れたり、漏れたりします。
だから我が家は、親が情報の司令塔になって、先生に共有するスタイルを徹底しました。
「〇〇高専の推薦入試はこの日程です」「二次募集はこの制度があります」——親が調べて、先生に伝える。
このくらいの気持ちでちょうどいいです。
“マネジメントするつもり”、という感覚に近いかもしれません。
同じ年に受験した保護者の話
親が動いてこそ、子どもは安心して勉強に集中できる——そういう構造の受験だと思います。
4月のスタンス
- 親が主体的に情報収集する
- 子どもには「調べておくからね」と伝えて、勉強に集中させる
- 担任の先生には早めに伝えて、こちらから情報共有する
- 「過保護」と言われても気にしない(戦場が違うから)
7. まとめ:4月は「扉を開く月」
📌 4月に決断しなくていい。知ること・感じることからスタート。
中3の4月は、選択肢の扉を開く月です。
- 高専という進路があることを知る
- 娘本人が関心を持てるかを確かめる
- 情報を集めて、選択肢に加える
- 決断は5月以降でOK
焦って塾を決めたり、志望校を絞ったりする必要はありません。
「知ること」から始めて、「感じること」を大切に🌸
5月以降の動き出しは、4月の土台があってこそ活きてきます。焦らず、でも止まらず。
🌸 同じスタート地点に立つ保護者さんへ
このブログでは、この4月の”一言”から始まった高専受験1年間の全記録を発信しています。情報が少ないからこそ、同じ道を歩く仲間として共有できれば嬉しいです🌷
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💬 著者プロフィール
めぐりん|高専女子の母
娘が国立高専に進学したアラフォー母。情報が少ない高専受験の体験を、同じ立場の保護者の方に役立ててもらえるよう発信しています。